働ける環境が整わない理由

一歩日本を出て諸外国を回ると、政治の世界でも経済の世界でも、さらには一般労働者のレベルでも、女性が男性と同じように活躍する姿を目にする機会があります。必ずしも男女同権を謳う先進国だけでなく、発展途上国においてもこの傾向は顕著です。

しかし、私たちの日本の場合、世界でも有数の経済大国でありながら、未だに封建制度下のような男性優位主義が社会全体を覆っていると海外から揶揄されています。残念ながら、外国から見ると日本の女性の社会的地位はかなり差別されていると映るようです。国会議員に占める女性議員の割合一つとっても、もはや諸外国と比べることが恥ずかしくなるほどです。さらに、中央官庁の女性管理職の比率、大企業の役員の男女比などなど、数え上げるときりがないほどです。もっと身近なところで、一般企業の部課長級の管理職にどれくらい女性がいるでしょうか。

いろんな原因が指摘されていますが、結果として日本が男性社会だと指摘されても仕方ないのが現状です。その最大の理由は、男性視点による先入観と一種の嫉妬心があるというのが多くの専門家の意見です。女性の仕事ぶりを男性視点から評価する際、社内政治、清濁併せ飲む、料亭政治などなど、男性が築き上げてきた慣習や仕事のアプローチ方法が女性に受け入れられにくい、ということが挙げられます。つまり、女性が入るとやりにくいという論理性に欠けた情緒論が前面にでてしまうからです。能力のある女性が、本来の実力を思う存分発揮できるような社会インフラが整えば、停滞した日本経済が驚くほど向上するといわれています。一日も早く、そのための社会整備を進めるべきではないでしょうか。

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